「夏の水やりは朝か夕方か」という質問は、毎年7月になると必ず受けます。答えは一つではありません。鉢の素材、置き場所、植物の種類によって変わります。ここでは、当店でよく扱う植物と鉢の組み合わせをもとに、実際の判断基準を整理します。

素焼き鉢は朝の水やりが基本

素焼き鉢は通気性が高く、水分が早く蒸発します。夕方に水をやると、夜間に根が過湿になりやすい。朝、土の表面が乾いていたら水をやる、というリズムが合っています。愛知・常滑産の素焼き鉢を使っている場合は特にこのルールが当てはまります。

プラ鉢は夕方のほうが安全な場合も

プラスチック鉢は保水性が高く、日中に鉢自体が熱を持ちます。真夏の昼間に水をやると、鉢内の温度が上がりすぎて根を傷めることがあります。夕方、気温が下がってから水をやるほうが根へのダメージが少ない。ただし、夕方に水をやる場合は翌朝に土の状態を確認してください。

ベランダと庭では乾き方が違う

ベランダは照り返しが強く、庭の地植えより乾燥が速い。特に南向きのベランダでは、朝水をやっても午後には土が乾いていることがあります。その場合は朝と夕方の2回に分けて、少量ずつやるほうが根に優しい。地植えの場合は、表土が乾いても地中は湿っていることが多いので、毎日やる必要はありません。

根腐れのサインを見逃さない

水をやりすぎると根腐れが起きます。サインは葉の黄変と茎の柔らかさ。葉が黄色くなっても、茎がしっかりしていれば水不足の可能性が高い。茎が柔らかくなっていたら根腐れを疑ってください。その場合は鉢から抜いて根の状態を確認し、黒ずんだ根を切り取って乾かしてから植え直します。

水やりに正解はありませんが、判断の基準はあります。わからないときは、鉢の素材と置き場所を教えていただければ、店頭でお答えします。